3端子レギュレータ L7805C で 5V を作る

ここでは ST マイクロエレクトロニクス社の3端子レギュレータ L7805CV を利用して 5V の電圧を作ります。

L7805C は L78 シリーズの 5V 出力版です。L7805CV は TO-220 (シングルゲージ) パッケージです。

入力電圧は絶対最大定格が 35V です。ドロップアウトは Tj = 25°C の下で、 Io = 1A で 2V、500mA で 1.75V とのことなので、 最低 7V 程度です。

詳しくは開発元のサイトをみてください。

STMicroelectronics L78

データシート記載の TO-220 パッケージのピン配置と応用回路例は次の通りです。

L7805CV ピン配置

L7805 応用回路

st.com L78 より引用

リニアレギュレータでは電圧降下分は熱となります。熱計算をして、必要とあらばヒートシンクなどの放熱対策を実施しましょう。

L7805 では接合部 (ジャンクション) と周囲 (アンビエント) との熱抵抗 θja は TO-220 で 60°C/W です。

入力を 9V とすると、次のように計算できます。

Tj = (損失電力) * (熱抵抗) + (周囲温度)

ここで出力電流で 300mA 、周囲温度 25°C としたら、 (損失電力) = (入力電力) - (出力電力) はおよそ (9V * 0.3A) - (5V * 0.3A) = 2.7W - 1.5W = 1.2W ですから、 上の式とから次のようになります。

Tj = 1.2W * 60°C/W + 25°C = 72°C + 25°C = 97°C

データシートから絶対最大定格で動作時のジャンクションの最高温度は 125°C とありますので動作可能といえます。

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